ユナイテッド航空(UA)

  あらゆる意味で最もアメリカ的な航空会社。スター・アライアンスの中心的存在。最大のメリットはやはりその路線の数だ。特に太平洋線は充実している。またオーバーブッキングの時、アップグレードをしてくれる可能性が米系で最も高い
お得なエアラインである。だが、同時に機内食の積み忘れ等の報告が一番多いのもUAだ。一番傑作な話は、なんでもLAXを飛び立って1時間後に乗務員が機内食の積み忘れに気付き、取りに戻るべきか否かをなんと乗客の多数決で決めたのだそうだ。その際空港に戻るのに1時間、積荷に更に1時間、そして現在地まで再び戻ってくるのに1時間、計3時間のロスを説明された乗客は、腹を空かせつつもそのまま日本へ直行する道を選んだという・・・。ウソのような本当の話。そんな感じだから、ロストバゲージもままある。こればかりは運。コネクション便の利用は必要最低限にするといったような対処法しかないない。あるいは、ロストならロストで現金になってラッキー!と思うような、さほど未練のない物品のみを預けるといった逆転の発想もあるにはある。しかしこういったケースは、相手側も妥協してくれたらラッキー!と思っているので、強気な英語に負けそうになっても絶対に食い下がらないことウソも方便、意地でも$を出させよう。
  その他個人的な経験では、超横柄なアメリカ人ビジネスの隣りに座らされ余りに不愉快な思いをした事は未だに忘れられない。あとやはり太平洋便、19の僕は愛嬌でビールを頼んだら開口一番年齢を訊かれ、とりあえず「トゥウェンティー」と答えたら、「21歳以上でないとダメ!」と逆に返された。なぜ日本発の便でアメリカの法律にのっとらなければならんのじゃ?!サバをよんだ僕も悪いかもしれないが、連中の態度はもっと悪い。どうせ税金かかってない安物でしょ、サービスしてよ!
  だが悲しいかな、UAのMileage Plusは当然有効期限ナシで、至極溜めやすい。特にクレジットカードでマイルを稼ぎたい人はUAを選択するのが吉とみる。その他の最新マイレージ情報はwww.getmile.com/までどうぞ。  


  アメリカン航空(AA)

  ハブ空港は世界最大の利用者数を誇るシカゴのオヘア国際空港。ちなみに筆者は、エコノミーに乗る時ほど体格が小柄である事に感謝した事はないのだが、現在のAA最大の売りである広いコーチクラス、キャッチフレーズ"Coach Has More Class"というのをこの前体験してみた。確かに気持ち足場にゆとりが生まれたような気はするが、あくまで「気持ち」である。CMでやってるみたいに足を自由に組みまくり、とまではいかない気がした。AAのこの戦法はいかにもコーチクラスで窮屈そうにしているアメリカ人をターゲットにしたものだが、果たしてこれだけのためにこのエアラインを利用するべきかどうかは疑問である(ちなみにUAもこれと似たような新サービスを始めたらしい)。またこれにより、シート自体にもモデルチェンジが施された。だがこの座席、明らかにリクライニングが以前より深く倒れなくなったように思う。なるほど、「more room」のトリックはこんなところにもあったんだな、と一人納得してしまった。


  デルタ航空(DL)


  筆者にはこの航空会社が良く分からない。まずネーミングの由来が全くわからない。航空会社というのはそれぞれにゆかりのある国名やら地域名やらが使われるのが普通だが、なぜ「デルタ」なのか?三角州か?とにかく、この航空会社を利用していい目にあった記憶はほとんどない。余裕で飛行機は遅れる。エンジンが壊れて2時間以上機内で待ちぼうけを食らった事もあるし、メシは予想以上に不味かったということしか覚えていない。筆者の中では下記のNWとワーストを争っている航空会社。米系の会社は、国内線ではアルコール類はおろかヘッドセットまでチャージする場合がほとんどだが、DLもまたそんな例に漏れない。そして機内食もコールドミールのみといったケースが多い。運賃を安くするのはいいが、やはり必要最低限のサービスはあって然るべきではないだろうか。FFPのSkyMilesが他の米国系同様、無期限・無制限で提携会社も多いのはいいのだが・・・。


  ノースウエスト航空(NW)

  ハブはデトロイト国際空港やシアトル国際空港等。この航空会社は飛行機の発着こそ上手いことスケジュール通りこなすが、とにかくサービスがいただけない。
「North Worst」とか「空飛ぶバス」といわれる所以がおのずと知れてくる。まずロストバゲージの報告例が最も多い。またその際のアフターケアもイマイチである。そして座席のボタンで乗務員をコールしてもまず誰もやってこない。これはどうしたもんか。呆れるにも程がある。更に付け加えると、以前ヴァイオリンとヴィオラのダブルケースを機内持ち込みしようとしたところ、かたくなに拒否された経験がある。楽器という貴重品であるにも関わらず、だ。この辺は日系の会社に比べ米国系は頑固であるように思う。ちなみに筆者はそれ以来この会社を利用していない。だが提携航空会社はかなり多く、オランダのKLMや下記のCAとも姉妹関係にあり、従ってFFP・WorldPerksの利用価値は高い。特定の路線を問わず飛行機を利用する方にはうってつけのエアラインだろう。またパイロットの質、実力は日系のそれよりも数段上らしい。米空軍のパイロットからの引き抜きなどもあるらしく、万が一の事を考えると心強いメリットかもしれない。


  コンチネンタル航空(CA)

  
アメリカ系のいちおしエアラインがこのCA。まず国内線(なかなか充実している)でも非常に新しい機体が多い。各座席に1つのパーソナル・ディスプレイ(映画鑑賞、ゲーム、音楽、機外映像等各種機能付・・・中国語じゃないよ)も当たり前になってきた(CAの他にはヴァージン、スイスを始めとする欧州系会社やJALがかなり進んできている)。乗務員のサービスも他の米国系会社の実態を思えばかなり良い方だ。それでいて、路線にもよるがそれ程利用客で溢れ返っていないのも心地よい(つまり空席多し)。一度潰れかけたこのコンチネンタル航空が、なぜ米国系にも関わらず最も快適と言われるまでに成長したか、より詳しく知りたい方は日経BP社発行、ゴードン・ベスーン、スコット・ヒューラー著仁平和夫訳の「『大逆転』コンチネンタル航空奇跡の復活」を読もう。音楽・舞台芸術等のサポートに力を入れている点も大いに評価したい。


  USエアウェイズ(US)

  USエアーは、米国東海岸を中心に全米及び欧州に路線を広げているエアライン。だが
大手米系6社の中では最も地味な存在と言えるかも知れない。ハブ空港がペンシルヴェニア州のフィラデルフィアとピッツバーグ、メリーランド州ボルティモア、そしてノースキャロライナ州のシャーロットというのもなかなか中途半端である。全体的に、至ってアメリカ的な中距離路線航空会社という印象を受ける。機内サービスに関しては、デルタやNWよりは幾分マシであろうか。国内線の短いフライトでもとりあえず軽食(この場合コールドミール・オンリーではあるが)が付くのは良い。シャトルも、下記のTWAのものよりはかなりきちんとしていると感じる。ちなみにハブのシャーロット国際空港は、たかが地方空港と侮る事無かれ、ちょっとしたショッピングモールを思わせる程お店やレストランが充実している。トランジットの際いくらかの退屈しのぎになることは受け合いであろう。スターバックスも複数店展開している。


  トランス・ワールド航空

  昨年夏のJFK発便の墜落事故は記憶に新しいが、特に短・中距離路線で威力を発揮するエアライン。
というかあんまり遠くへは飛んでいない。シャトル便は狭くて怖くて有名。ゲートから滑走路に直に降りて地上から乗り込んだりと、常にワクワクさせられる。笑えない笑話を一つ。乗客が機内で空いている席があるので変わってもいいかと尋ねたところスチュワードに拒否された。なぜかと尋ねたら「機体が傾く」からだそうだ。現実問題、荷物や乗客の体重などのバランスを考えながらこのようなシャトル便は日々運行されているのである。もちろん普通の中距離路線はB777等の一般機種だが、筆者は未だ乗ったことがない。とにかくシャトルの印象が強すぎる



 

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